議席の数ですべてが決まる?どのくらいで有利?

国会には決められた数の「議席」というものがあります。

たとえば、総理大臣を決めたり意見が尊重される衆議院の議席の数は465です。この465の席を色々な政党が争うわけです。

議席を獲得するには選挙で多くの票を集めて当選しなければいけません。選挙で圧勝すれば、議席が多くもらえ与党となることもできます。

⇒ 与党と野党って何が違うの?それぞれの役割や仕事を解説!

そこで今回は議席がどれだけあれば何ができるのか?をわかりやすく解説したいと思います。

議席数これだけあればできること

議席数別の内容

過半数
過半数の議席がとれた時点で「与党」となります。なので、自分達の政党から総理大臣を選ぶことができます。つまり内閣(政府)を運営することができるんですね。

安定多数
常任委員会は全部で17つあります。たとえば文部科学委員会、農林水産委員会などで具体的な審議は委員会で行われます。衆議院では50人、参議院では45人の委員がいます。その委員長のポストを確保できます。

絶対安定多数
常任委員会での委員の過半数を獲得することができるので、自分達の政党だけの判断で法案を決めたりすることができます。

3分の2
衆議院で決定したのに参議院ではダメになった法案も、ふたたび通すことができます。自分たちの政党だけの意見で憲法改正もできてしまう。

3分の2以上の議席をとれれば国会で圧倒的な権力をもつことができます。難しいと言われた憲法改正も可能になる数字です。

最新の議席数は?

2023年直近の政党別の衆議院議席数はどれだけあるのか以下にまとめてみました。これは2021年10月31日に投票が行われた結果です。

衆議院議席数
自民党:261
公明党:32
立憲民主党:96
共産党:10
維新:41
国民民主:8
れいわ:3
社民:1

次に参議院の議席数を見てみましょう。これは2022年の7月におこなわれた参議院選挙の結果です。

参議院議席数
自民党:119
公明党:27
立憲民主党:39
維新:21
共産党:11
国民民主党:10
れいわ:5
社民党:1
N党:2
参政党:1

こう見ると、圧倒的に自民党が強いということがわかりますよね。同盟国のアメリカでは「共和党」と「民主党」の2大政党だけで、第3の政党はありません。

日本は世界に比べると政党の数が多くて、次から次へと新党ができるのが特徴的です。ですが新しくできた政党はことごとく無くなってしまうか、分裂してしまうことが多く残るのが難しい状況になっています。

議席の数で差が出る政党助成金

どの政党も1つでも多くの議席をとろうと必死になりますが、その理由は議席の数によって支払われる「政党助成金」というものがあります。

政党助成金は政党交付金とも言い、同じ意味です。

その政党が5議席、つまり5人の当選者がでたら初めて政党助成金がもらえます。年間で約315億円のお金を各政党に配られますが、議席の数によってそのもらえる金額に差がでてきます。

なので1番議席の多い自民党は、2023年度に159億円もの政党助成金が配られました。助成金が多いほど、いろいろ活動が広がるのでさらに強い政党へとなっていくんですね。

3分の2の議席をもった自民党に憲法改正を強く期待したけど、結局できなかったんだよね。となると、いくら自民党を勝たせたとしても憲法改正はできないという事がわかった。なので、今後はどの政党に議席を増やしてもらうかをちゃんと考えていかなきゃならないなと強く思います。
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